今回より新ED。ガンダムふえたねぇ。どうせフリーダムが一番強いんだろうけど。
ガンダムSEEDデスティニー26話 約束
<あらすじ>
シンがミネルバでステラを介抱する一方、ラクスはミーアに成りすまして宇宙へ。
<みどころ>
前回のラストで負傷したステラ。それが「渚の少女」だと気付いたシンは無我夢中で彼女に駆け寄り、ミネルバに運び込んで治療を受けさせる。
強化人間であるため、目覚めても暴れだすステラ。検査により明らかになる彼女の正体。
それでも、奇跡は起きた。
記憶を消されているはずのステラは、シンのことをちゃんと認識できたのである。
今回の見所はなんといっても、シンのことをステラが思い出すシーンだろう。たとえ人工的に記憶を消去されていても、愛は全てを超え、通じる・・・のだ。
でもこのカップル、どうなのだろうか。
たとえば、シンがステラに電話をしたとする。「もしもし・・・?シンだよ^^」「!?????」
ステラのブロックワードを思い出してほしい。
彼女の耳には万に一つも「死んだよ^^」と聞こえることはないのであろうか?
電話口で「ぅぇれーぃ!!!!!」とか叫んで発狂状態になってモノをぶん投げ始めるステラが目に浮かんでしまう。
今まで「名前負け」という言葉を普通に使っていたが、言い得て妙だなぁと改めて思う今日この頃。
それにしても毎回思う。シンは兵士でありながら、応急処置のやり方はまったく知らない様子。
回想シーンと重ねてみると、「人間死ぬときなんて一瞬なんだから些細な怪我なんて医者にでも任せておけばいいんだよ!」と言う彼のポリシーらしきものが見て取れるのは気のせいか?
この男はきっと、ちょっと血が出ただけで大騒ぎして傷口をセロテープでとめたりするのだろう。
シンがミネルバの病室に勝手にステラを運び込んだため、騒動が巻き起こる。
自分の艦を荒らされ怒髪天のアネゴ。とはいえ、この状況をすかさず「私の船に土足で入ったものは射殺する」という断固たる姿勢を見せて見せしめにするあたりはさすが、20代で新鋭艦を任された議長の懐刀である。
これからは彼女のことを敬意を込めて「アイスダガァ」と呼ばせてもらおう。
さて、今回は話の都合上医務室が舞台となることが多かったわけである。ひそかに活躍したのが助手らしき女性。
この人、“あの”ステラに首を絞められても「ひどい目に遭ったわ」の一言で片付け、その正体がわかっても臆することなく“いつ暴れだすかわからない”ステラと二人きりで仕事をしている。見上げたプロ根性と言うべきか。
とはいえ、ステラも恐らく「医者は(世話してくれる人なので)殺してはいけない」ということは体で覚えているに違いない。感情表現が不器用なのはやはり、反抗期の少女なのである。
連合でのステラの日常をしのばせるほのぼのとしたエピソードと言えよう。
油断がならないのはミネルバの当直医。アネゴたちのチームは艦を離れて活動していたわけだから、ミネルバにいたこの医者は本来、れいの改造人間研究所との接点はまったくないはずなのである。ところがこの男、研究所のデータを“見た”とのセリフ。一体いつの間に、どこで、誰から見たのであろうか?
このセリフをアネゴやシンに向けていっているのは「お前らが何をしようと俺には筒抜けなんだぞ」という脅しであろうか?
獅子身中の虫とは案外、こうした所にいるのかもしれない。
とはいえ、シンが病室で敵兵である少女にセクハラしてても誰も止めないのはどうか。あのまま性行為に及んでも下手すると止めないのではあるまいか。この世界はやはり、“ともだち”が全てに優先するということか。
また今回、アスランが妙にどんくさいのも気になるところ。シンの横にいて一部始終を見ておきながら、事態に対応したのがアネゴとほぼ同時と言うお粗末さ。これだけ見ても「なぜアスランがハレモノ扱いなのか」が強力な説得力を持って伝わってくる。
後半はミーアに成り代わって宇宙を目指すラクスの話。ミーアを拘束してからの方がばれないし話も早そうなのだが、そうしなかったためにザフト軍と交戦になるラクスたち。こいつら無事にプラントにいけるのかね。(間違いなくいけてしまうのだろうが。それも何の問題もなく)
それにしてもザフト軍。武装を持たないシャトル一機にミサイル大盤振る舞い。こういうシーンを見ていると、開戦当初のジンによる優位をなぜザフトが活かしきれなかったのが如実に伝わってくる。ザフト軍は恐らく、ちょっと挑発してやるだけで戦力を散々無駄遣いしてくれるのであろう。ラクスのアイコラでもちらつかせてやればロクに確認もせずに『ラクス様を汚すなぁああああ!!』と全員突撃してきてくれるに違いない。
ザフトの敗因と言えばもう一つ。ミーアの側近A、フリーダムに肉薄されても目を逸らすどころか逆に身を乗り出し、「なんやそら」としっかりツッコミを入れている。ここにも職人の魂を持つ漢がいたわけだ。こうした豪胆な男を軍務につけずアイドルの小間使いなどさせているところに、ザフトの病巣の深さが見て取れる。
ハイライトの一つがキラとラクスの別れ。まるで今生の別れのように寂しがるキラに「俺がしっかり命をかけて守るから」というもみあげ(虎)。とはいえキラは「彼が命を賭けて守ろうとした結果」ラゴウの中で何がおきたかを知っている。心配だけが加速すると言うものである。(そりゃもみあげは生きて還ってくるだろうけど・・彼だけ帰ってきてもあまりうれしくないわけで。)
そのキラをたしなめ、微笑んで見せるラクス。「私を誰だと思ってるの?武力バカのお前が心配するのは100年早いよ。それよりカガリとかが裏切らないようにしっかり監視しとけボケ!」とたしなめているようにしか聞こえないのは間違いなく気のせいであろう。
忘れてはならないのが今回のもうひとつのハイライト。なななななんとアーサー君が艦に号令をかけているのである。彼はこんな「心労がたまること」のために就職したはずではないので、彼の雄姿を見られるのは恐らく今回限りであろう。
<けつろん>
超一流のプロたちの手に汗握る駆け引き、それがガンダムSEED。(ゴルゴなんかメじゃないよネ!)