やっと見ることができた3日遅れ。2回は見たくないので一気に書いてみる。(結局見てしまったが)


ガンダムSEEDデスティニー47話 ミーア


<あらすじ>
日記を通して語られるミーアの思い。そして議長はデスティニープランの実行を宣言。

 

<みどころ>
今回の見所はなんと言ってもミーア視点で綴られる“裏側から見た種デス”であろう。というかそれしかない。

前回の終わりでガクッとなってしまったミーア。
あのような場合、現代の日本では死亡が確認されるまで医師が一定時間蘇生措置を試みることになっている。してみると、今回のミーアの放置というのはずいぶんひどい扱いなのではあるまいか。ていうか蘇生措置の前に遺品あさりをするラクスたち。人間の本性とはこうした切所に如実に現れるものである。
それにしてもこの人たち、まちがっても『遺族に連絡する』とかいう発想はないらしい。『名前は要らない』と言っておきながら、ミーアのことはあくまで名もなき死者として片付けるようである。ラクスの恨みの深さが知れようもの。そういえば帝王学で『もう二度と会わない人間には何を言ってもいい(含空手形)』というものがある。見事な運用法というべきか。

とはいえ、アスランはともかく、ほかの連中が死者の日記を見るというのにはどうしても抵抗がある。
ミーアはラクスの空白期をしっかり演じきったわけであり、その成果こそが彼女の生きた証である。だからこそ彼女がラクスに託したのは写真だけだったのではないか?
この番組のスタッフ、社会や軍事の基本知識がないならまだしも、冠婚葬祭の基本モラルが欠けるのはいかがなものか。


このサイトの趣旨に立ち返りラクスの行動に注目してみる。さてラクスの涙、ミーアの死を悼む涙なのだろうか?
気になったのでミーアの台詞とラクスの反応を書き出してみる。


「ラクス・・クラインて本当はナンだったんだろう?誰のことだった・・・?・・あたし?議長は大丈夫って言ってた・・」
(リモコン?をギリギリ握り締める描写)
(私に決まってるじゃない。何ウタってるんだこのガキ?あ゛あ゛あ゛むがづく・・・・・死んでなかったらコロス)

あたしが世界を救ったって・・・そうだよね?あたしがやった、だからあたしは、あたしが・・・
(沈痛な面持ち・・涙だけ流れて、嗚咽。キラにしがみつく。)
(こんなガキに手柄を奪われて・・悔しい・・・悔しくて・・悔しくて・・・キラ・・)

忘れないわ、ミーアさん。私は、決して・・
(きりっと思いつめたような表情になる。怒りの表情。)
(あなたのようなミジンコ以下の取るに足らない俗物にまんまとしてやられた屈辱、七たび生まれ変わっても決して忘れませんことよ。ミーア、という名と共に刻み付けさせていただきますわ。)

つまり、ラクスのホンネ、
“私ともあろうものがこんなジャリタレにニセモノ騙られていいようにされて・・・キーくやしーぃ!!!”でも通りそうなのである。
ちなみに、ミーアの葬送時にラクスだけ敬礼をしていない。そういやミーア、ラクスが苦心の末選んだお気に入りも血で汚していたしな。

かくして死者の尊厳をとことん汚しまくるアークエンジェルの一行。アイキャッチ後は独白に耐えられなくなった?アスキラが席をはずす始末。というかラクスの怒りが怖かったのだろうか。

そういえばアスラン、ミーアが死ぬまでその体に触れてすらいない。よっぽど嫌いだったのだろうか?

そのアスラン、「議長の言う通りの戦士にはなれない。彼の認めた役割はいやだ。議長にはMSパイロットとしての俺しか必要としていない」というのが議長を裏切った理由のようである。前回を含めた彼のガンアクションを見ていると『俺は007の真似事をしてシークレットサービスになって(きれいなねーちゃんをはべらせてウハウハしたり)活躍したいのに無視しやがって』という思いがあるのかもしれない。

どうでもいいがミーア、性格がやけにイケイケである。この人外見にコンプレックスがある、というのが定説だったがどうも違うのではないか。

さらに気になるのだが、ミーアは踊るのが好きなようである。アスランとあったときも何度かブリブリ踊りをしていたし、ダンスも本物以上にこなしている。議長も行き当たりばったりの計画ではなく、彼女をまずラクスのバックダンサーとしてもぐりこませればよかったのではないか。


それにしてもこの計画、見ていると全部で1年もかかっていない計画のようである。議長の計画は人生全部を賭けた壮大かつ遠大なもので、その主敵はラクスであるはずなのに、準備期間が1年足らず。質も長さに比例してお粗末。(トップアイドルの化粧品など私立探偵どころかオタクでもいくらでも調べられるはずである)。改めていうが議長は本当にやる気があるのだろうか?

ていうかラクスを失脚させるだけならミーアをだまくらかしてAVにでも出して『ラクスのスキャンダル』としてすっぱ抜き、ロゴスの陰謀とでもいっておけば事足りたような気がする。

ちなみにミーア、英語はしっかり使える模様。してみると前回のラクス宛のメッセージ、やはり『殺される&ぶっ殺したい』と二つの思いが錯綜したものだったのだろうか?(英語圏の人間が受身のBeを抜くことはまずないが、どのみちかなり不自然である。)

というかこの日記、かなり不可解である。ミーアの心象を綴ったものであるなら“二人のラクス”事件の感想や幽閉後のホンネなど、日記としてあってしかるべきものが見当たらない

とはいえ、「アスランっておかしい!」の台詞に思わずガッツポーズしかけた俺がいるのも事実。

今回は作画がひどかった。とくにM字型の唇。ラストのラクスなどは別人のようである。というか私も憑き物が一気に落ちた。飄々としてないラクスは勘弁である。というかここ2週間でラクスが一気にスケールダウンしてしまった。いや行き当たりばったりが90話も整合した方が奇跡か。政治家にとってやはり、イメージは決定的に重要なのである。

ラスト、いよいよ議長により明かされるデスティニー・プラン。
この演説、全人類規模での知的基地、つまり大学やユネスコのような機関、ないしは基金の創設という形でも結実する気がする。


<けつろん>
女性のホンネは海よりも複雑なのさ。





おまけ

ところで、今回の冒頭。前回のあらすじに触れるのは毎度なのだが。



軽薄そうなかんじのヒト。
ニセモノ?


気品と知性が漂う美少女。
昔のラクスってこんな顔だったはず。


・・・・どっちがホンモノかわかりゃしない。

これを踏まえて、以下の画像を見て欲しい。









この魅力的な女性が誰なのか、改めて気になった次第。特にとか。




おまけその2。
昨日は奇しくも衆院選であった。私は地縁的な関係もあり、又吉光雄という候補に投票した。そう、かの有名な又吉イエスである。
彼の選挙宣伝を要約すると、『世界にあふれる貧困・不平等は指導者の責任でもある。そんなやつばらも支持するバカどもも私が粛清する。そして私が世界の指導者になる』というもの。
リアル議長ってこんな感じなんだろうな。間違ってもどっかの伍長とかではなく。



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