ラクスを応援する理由    

ここに投稿したものを再掲しました。

 

『ガンダム最強の戦略家』について、SEEDのラクス=クラインがいち押しです。


初登場時に彼女が後半一軍の総帥になることを予測できた人(視聴者も)はいなかったと思います。途中まではただの歌姫扱いで、ともすれば危ない人にも見えていた彼女。後半の活躍を見る限り、擬態は完璧です。彼女の遠大な野望には誰も気づいていません。

途中からの権力奪取の過程も見事。父親の影響をまったく受けない完全な私兵団を独力で組織してみせた上に当代屈指のエース&最強機体を自分の弁舌のみで篭絡。新造戦艦に至っては軍から強奪。正確な情報を事前に掌握していなければとてもできない芸当です。劇中でザラ派のザフト諜報部がまんまと出し抜かれているのでその実力は折り紙つき(もちろんザフトが際立って無能というのはありますが)



彼女が奪取した戦力についても特筆すべきものがあります。
オーブ残党及びアークエンジェルと連合しているため、事実上どの勢力に対しても発言権があります。小部隊ながらその戦闘力も高く、ラクスが作り上げた軍とガチンコで勝てる勢力は存在しないことも劇中で示されています(注1)

注1
・ザフトの最終防衛ラインの要衝ヤキン・ドゥーエ防衛隊はフリーダム1機すら止めることができていない
・連合の3ガンダムはミーティアにまったく歯が立たなかった
・連合の切り札の核ミサイル群はラクス軍にそのほとんどを撃墜されている

・プロヴィデンスガンダムは例外的に善戦しているが、フリーダム1機を止めたに過ぎない。



劇中で見る限り、ラクス軍は事実上、世界のどこの拠点でも制圧が単独で可能な戦力を持っています。また、軍団のサイズが小さいため比較的少量の補給でことが足りるという絶大なメリットもあります。
つまり、ラクスが作り上げた軍は機動戦(防衛戦には向いていない)を行う限りあの世界で冠絶した強さを持っています。
この軍団作りをあの若さで行っているので、まず並々ならぬ手腕と言えるでしょう。

また、ラクス軍は“制圧拠点の維持が可能かは微妙”という特性がありますが、彼女はそれをうまくカバーした戦い方をしています。つまり大勢力との正面決戦を避け、つねに遊撃的な運用をしています。



政治的なポジショニングも絶妙で、表立って反戦を呼びかけつつボロが出ない範囲で実際に戦争抑止活動をしています。また、戦力を編成する過程で各界の有力者をしっかり味方に引き入れており、(英雄的な活躍をした評議員の息子二人、身を挺して大量破壊兵器を止めた総帥の息子、滅びた中立国の皇女、人類が生み出した究極進化系の人間、軍の良識派の重鎮・・・)話題性・発言力ともに選挙になっても十分勝てます。

最終話の後の世界では、あの戦力と実績を引っさげて相当の発言力を行使できるのではないでしょうか。


圧巻はライバルの消し方。
ザラ委員長、ジュール派、そして最大の障害となるであろう実の父・クライン議長とライバルになりそうな者を実にうまく消しています。自分では手を下さずライバルに暴走させたり、自滅させたり。ライバルが消えるたびにラクス自身の政治的な位置が確実に上がっているのがミソ。(味方に関しても『絶対裏切らないヤツ』と『いつでも殺せる場所においておくヤツ』が明確に区別されています)


このように、軍団の育成、保身、運用とやってのけたうえで、
最後にちゃんと勝ち残っています。鮮やかだしわかりやすい。

たった一人で天下に手をかけた少女、ラクス・クライン。イチオシです

 

 

 

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