もう、タイトルから内容までほぼ予想通り。いやいや作ってる話とノリノリで作ってる話の違いというか、差別というか・・・・・
ひいきもここまでくると逆に乗せられてしまう俺がいる。恐ろしいことである。


ガンダムSEED(デスティニー)



<あらすじ>
ザフト軍の追撃部隊がエターナルを捕捉するものの、キラのストライクフリーダムに一瞬にして壊滅させられる。



<みどころ>
ストライクフリーダムの顔見せの話。ネタ満載。したがって感想にも困る

ええと、まず。
新型フリーダムとキラ&ラクスがこれでもかとばかりに大活躍するので、知らない人が前情報ナシで見たら間違いなく前のシリーズだと勘違いするのではないか。2003年の7月とどう違うんだこれ(汗。

冒頭、宇宙のエターナル。おそらく視聴者の多くが感じたであろう「次はオーブです」発言の根拠が明かされる。
ラクス嬢のいわく、「オーブの力と理念は議長の野望に障害になるくらいに強いからだ。」とのこと。
はて。オーブのどこがどう強いのであろう。技術はすごいかもだが生かしきれずに毎回負けているじれったい国という印象しかないのだが。
ああそうか、どうでもいいところでいきなり命がけになって何をしだすかわからないという狂犬のような怖さは確かに“理念を体現した力”そのものだよな。
とはいえ、ここでは“オーブ軍の戦力にアークエンジェルを組み込んで考えている”と見るのが妥当であろう。“オーブの理念のもとにユウナもラクスも一丸となって行動している”とするなら、この国は十分、食えない。

オーブの強さ、といえば言語が関係する。
今回ダコスタが回収してきたノートは英語表記だった。ガンダムのインターフェイスも英語。カガリの手紙から察するに、オーブの母語は日本語
てことは・・・・キラたちは最低でもバイリンガルという事になる。てかこの世界の公用語って何語なんだろう?議長演説なんてどうだったんだろうなぁ。

ベルギーやオランダなど、いわゆる“小国”の武器に住民がみんなマルチリンガル、というものがある。国が小さいから人材が資源となり、産業も土地資源が必要ないものに特化する(銀行とか傭兵とか)。この事を踏まえてオーブの理念を改めて考えると背中が薄ら寒くなるのは気のせいか。
問題は人々がオーブを想像する場合、まっさきにスイスではなく日本を連想してしまうことである。作者は間違いなく日本イメージだろうし。


ところで、あれだけ広いスペースにわざわざこれ見よがしに残されたもの、それも手書きノートにどれほどの価値があるというのだろう。
施設の規模から考えるなら情報量は全体の0.01%以下でもおかしくないはずなのだ。後述のコンスコン男の能力も踏まえて、スケールの大きな罠だと解釈したい。


場面変わって地球上、ヘブンズベースの戦後処理。ジブリールが逃げおおせたとの情報に怒りコーヒー缶を握りつぶすシン。というか今回の出番これだけ
そういえばこの人やたらモノに当たるなぁ。以前にも壁叩いていたし。モグラたたきゲームとかで機械を壊してしまうタイプなんだろうな。

出番これきりのシンはさておき、問題はジブリール。あの重囲を突破して無事に逃げ切れたらしい。しかも途中で飛行機にまで乗り換えた様子。
泳がせたという疑惑はもちろんあるのだが、あれだけの戦力を動員してのこの失態はちょっと、しゃれになっていないのではあるまいか?
政治レベルでの面子にかかわる問題に思えてならない。やはり気に食わない潜水部隊の粛清も兼ねているのであろうか。


と、イイカンジに前菜が消化されたところで舞台はアークエンジェル組へ。

ベッドでうめくアスラン。思い人の前でほかの女の心配ばかりしている。これでは彼の未来の方が心配になる。
そういえば「死にたい気分」と言っていたな。まあ当然であろう。
それを受けて「心配するな。面倒は見るから」とカガリ。少なくとも衣食住には困らないのだろうが、すごく意味深に聞こえる。

つづいてこの男、シンの事を思い出してもうなされていた模様。確かにそうだ。彼の世界ではまだあの攻撃を止められる人間は存在していないはずである。シンの実態を知っているだけにまさに「キチガイに刃物」なのであろう。不安が高まるのも無理はない。
どうでもいいがアスラン、やけに若い。やっぱりこの世界では若返りの技術が世界争覇の鍵なのだろ(以下略
と言うかこの男、もしかして前世はウッソ・エヴィンとかだったりするのだろうか?意味もなく苦労を背負い込んでいるせいか、華がない。


そのころ、宇宙のエターナルに危機が訪れる。メンデルを探りにいったのがあだとなり、ダコスタが尾けられたのだ。
敵の制海権の中を短時間で偵察しなくちゃ行けない任務に一人で(少なくとも護衛みたいなのナシで)出かけているからある意味自明なのだが。この世界は本当に危機管理の概念が甘い。
そのままザフトの艦隊と交戦というところで怒涛の後半へ。


後半は偏った女性ファンが漏水でパンツをダメにしそうな勢いである。まさに疾風怒濤(シュトルム・ウンド・ドラング)。
ラクスのピンチにキラが駆けつけ、ストライクではかなわないと見るや専用機ストライクフリーダム(注)で大立ち回り。まさに鎧袖一触そのものの大活躍をしてのける。当時の感動はとても加筆修正できなかったので、原文のままこちらに保管しておく。すごさをぜひ感じていただきたい。

今回、物語の根幹にかかわる大イベントが目白押しなのだがあまりに多くてうざいためいったん切る事にする。


つづく


注:まさしく専用機である。ここまでパイロットを明確に想定して作られたガンダムは初めてなのではあるまいか?

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